●m-ECT(修正型通電療法)とは
●m-ECT(修正型通電療法)の適応
●具体的な診断と状態
●治療開始までのフロー
●副作用について
●他の治療(薬物療法)との比較
●医療機関の方々へ
他の治療(薬物療法)との比較
(1)有効性
薬物療法で効果が得られなかった患者様でも、かなりの確率(日本の中・高齢者のうつ病の反応率は81%、重症緊張型の統合失調症の反応率は100%)で効果が認められます。しかし、必ず有効的であるとはお約束できません。他の治療と同じく、すぐに改善する場合もあれば、ゆっくりと改善する事もあります。また、十分な改善を得られない可能性もあります。
(2)副作用
これらのような副作用があります。しかし、無けいれん通電療法を行わなかった場合、難治性の患者様は、しばしば比較的多量の薬物が必要になります。その場合に起こり得る低血圧・めまい、重症の便秘・腸閉塞、悪性症候群などと比較すると、一般的には安全に施行しうる治療法といえます。
(3)効果の持続性
薬物療法の場合、一般的には薬物服用中は効果が持続します。一方、修正型電気けいれん療法の場合、効果は持続的ではありません。施行後1ヶ月から最大でも6ヶ月で効果がなくなることが知られています。しかし、一度症状が改善すると、薬物による治療が容易になる患者様もかなり多く、修正型電気けいれん療法が効果的であっても、残念ながら薬物療法のみで症状のコントロールが困難な患者様の場合、電気けいれん療法の維持療法(定期的に施行する)が考案されています。